トップページ お役立ち情報 働きやすい職場認証制度とは?認証基準・メリット・申請方法を解説

働きやすい職場認証制度とは?認証基準・メリット・申請方法を解説

公開日:2026年10月06日
執筆者:株式会社アスア 編集部
この記事でわかること
  • 働きやすい職場認証制度の全体像と「星(1〜3)」の違い
  • 認証取得のメリットと「特定技能」ドライバー受け入れとの関係
  • 申請に必要な書類・手続きの流れ・維持・運用のポイント
truck
働きやすい職場認証制度とは?認証基準・メリット・申請方法を解説

運転者不足が深刻化するなか、トラック・バス・タクシー事業者には、採用力の強化と人材が定着しやすい職場環境の整備が求められています。働きやすい職場認証制度は、労働時間や休日、健康管理、人材育成などの取り組みを客観的に評価し、求職者や取引先へ職場の魅力を示せる制度です。

本記事で解説するのは、制度の目的や対象事業者、一つ星・二つ星・三つ星の違い、認証基準、取得するメリットです。さらに、申請条件や必要書類、費用、手続き、有効期間、特定技能外国人ドライバーの受け入れとの関係、取得後の活用方法まで紹介します。自社が申請できるかを判断し、職場環境の改善や人材確保につなげるための参考にしてみてください。

働きやすい職場認証制度とは

働きやすい職場認証制度(正式名称:運転者職場環境良好度認証制度)は、トラック・バス・タクシー事業者が取り組む労働条件や職場環境の改善を客観的に評価・認証する制度です。運転者不足への対応や業界全体のイメージ向上を目的として創設され、一定の基準を満たした事業者を「見える化」することで、求職者の就職促進や事業者の人材確保を後押ししています。

認証は一つ星・二つ星・三つ星の3段階に分かれており、法令遵守に加え、労働時間や休日、健康管理、人材育成などの取り組み状況に応じて評価されます。近年では、特定技能外国人ドライバーの受け入れ要件の一つとして活用される場面もあり、採用活動や企業の信頼性向上につながる制度として注目されています。まずは制度の概要を理解し、自社が認証取得を目指すべきか判断することが重要です。

一つ星・二つ星・三つ星の違い

働きやすい職場認証制度は、一つ星・二つ星・三つ星の3段階に分かれており、認証区分が上がるほど求められる取り組みの水準も高くなります。ここでは、一つ星・二つ星・三つ星の違いや、それぞれの認証で求められる取り組みについて解説します。

一つ星は基本的な労働条件・労働環境改善に取り組む事業者

一つ星は、働きやすい職場認証制度の最初の認証段階であり、法令を遵守したうえで、労働条件や職場環境の改善に向けた基本的な取り組みを実施している事業者が対象です。トラック・バス・タクシー事業者として、労働時間や休日の管理、健康管理、安全衛生、教育体制など、運転者が安心して働ける環境を整備していることが求められます。

審査では、法令遵守や労働時間・休日、心身の健康、安心・安定、多様な人材の確保・育成といった基本項目を中心に確認されます。自主的・先進的な取り組みについては参考点となるため、まずは法令に基づいた適切な労務管理体制を整えることが重要です。一つ星を取得することで、求職者や取引先に対して、一定水準の職場環境を備えた事業者であることを客観的に示せます。

二つ星は法令を上回る取り組みを相当程度実施する事業者

二つ星は、一つ星よりも高い水準で職場環境の改善に取り組んでいる事業者を対象とした認証です。法令を守るだけではなく、働きやすさの向上につながる自主的な施策を相当程度実施していることが求められます。

審査では、一つ星で評価される基本項目に加え、自主性・先進性に関する項目も正式な評価対象です。例えば、多様な働き方の推進、人材育成制度の充実、福利厚生の強化、職場環境改善に向けた独自の取り組みなどが評価されます。法令遵守だけでなく、従業員満足度や人材定着を意識した取り組みを進めていることを対外的に示せるため、採用競争力の向上も期待できるでしょう。

三つ星はより高い水準で継続的な改善に取り組む事業者

三つ星は、働きやすい職場認証制度の最高位に位置付けられる認証であり、法令を上回る取り組みを十分な水準で実施するとともに、継続的な改善体制を構築している事業者が対象です。より高い基準で審査が行われます。

三つ星では認証項目が追加されるほか、対面審査が実施されます。また、働きやすい職場づくりに関する方針や課題、目標、改善計画、推進体制などをまとめた自由記述書をもとに、PDCAサイクルが適切に機能しているかも評価対象です。単発の施策ではなく、経営層が主体となって職場環境を継続的に改善していることが重視されるため、人材確保や企業ブランドの向上にもつながる高い評価を得られます。

認証基準・評価項目

働きやすい職場認証制度では、法令を守っているかだけでなく、運転者が安心して働ける職場づくりに継続的に取り組んでいるかを総合的に審査します。認証基準は複数の評価分野で構成されており、労働時間の管理や健康管理、人材育成など、日常の労務管理体制が重要な評価対象です。

認証区分が上がるほど、法令を上回る取り組みや継続的な改善活動が求められ、三つ星ではPDCAによる改善体制も審査されます。そのため、申請前には自社の取り組みを各評価項目に照らして確認し、不足している部分を整理しておくことが大切です。

評価分野 主な評価内容
法令遵守等 労働関係法令の遵守状況、就業規則や労務管理体制
労働時間・休日 労働時間管理、休日・休暇の取得状況、長時間労働対策
心身の健康 健康診断、メンタルヘルス対策、安全衛生活動
安心・安定 福利厚生、相談体制、働きやすい職場環境づくり
多様な人材の確保・育成 教育・研修、女性や高齢者など多様な人材が働ける環境
自主性・先進性等 法令を上回る自主的な改善活動や先進的な取り組み(二つ星・三つ星で本格評価)

三つ星では、上記の評価項目に加え、職場環境改善の方針や目標、行動計画、改善体制などを通じて、PDCAサイクルが適切に運用されているかも確認されます。認証を受けるには、必須項目をすべて満たしたうえで、認証区分ごとに定められた選択必須項目の達成水準を満たす必要があります。書類を整えるだけでなく、実際の運用状況を示せるように準備することが重要です。

取得するメリット

働きやすい職場認証の取得は、認証マークを取得することだけが目的ではありません。採用活動での訴求力向上や人材定着、企業の信頼性向上に加え、労務管理体制の見直しや各種優遇制度の活用など、経営面にもさまざまなメリットがあります。ここでは、働きやすい職場認証を取得することで得られる主なメリットについて解説します。

求職者に職場環境の良さを客観的に示せる

働きやすい職場認証を取得すると、自社の労働条件や職場環境への取り組みが第三者機関によって認証されるため、求職者に対して客観的な安心材料を提示できます。運送業界では、勤務時間や休日、安全管理などに不安を抱く求職者も少なくありませんが、認証マークがあることで「一定の基準を満たした職場」であることを分かりやすく伝えられます。

また、ハローワークの求人票には認証マークを表示できるほか、認証事業者を検索しやすい仕組みも用意されており、求職者の目に留まりやすくなります。求人票だけでは伝えきれない職場環境への取り組みを見える化できるため、応募前の不安を軽減し、会社への信頼感を高める効果が期待できます。

採用力と人材定着力の向上につながる

働きやすい職場認証は、新たな人材の採用だけでなく、既存従業員の定着にも役立ちます。認証取得には労働時間や休日管理、健康管理、教育体制などを継続的に整備することが求められるため、従業員が安心して働き続けられる環境づくりにつながるためです。

さらに、認証取得に向けて職場環境を改善する過程では、現場の課題を共有したり、従業員の意見を取り入れたりする機会が増えます。その結果、職場への満足度やエンゲージメントが高まり、離職率の低下につながることも期待できます。採用競争が激しい運送業界では、新規採用と人材定着の両面から効果が期待できる制度といえるでしょう。

企業イメージや取引先からの信用を高められる

働きやすい職場認証を取得すると、労働環境の改善に積極的に取り組む企業として社外へアピールできます。運送業界では、コンプライアンスや安全管理への意識が取引先から重視される場面も多く、認証は信頼性を示す一つの指標となります。

また、荷主や旅行会社などの取引先に対しても、自社が第三者の審査を受けた職場であることを客観的に示せるため、企業イメージの向上にもつながります。加えて、認証取得を目指す過程で業務改善や職場環境の見直しが進み、生産性向上や組織力強化につながるケースもあります。採用活動だけでなく、企業価値全体を高める取り組みとして活用できる点も大きなメリットです。

求人サービスや保険などの優遇を受けられる場合がある

働きやすい職場認証の取得事業者は、認定推進機関や関係機関が提供する各種優遇措置を利用できる場合があります。例えば、求人サイトで認証事業者向けの特集ページに掲載されたり、認証事業者限定の検索機能や特別料金で求人掲載を利用できたりするサービスが用意されています。

そのほか、労災上乗せ保険の保険料割引や設備改修費用の優遇などを受けられるケースもあります。また、一部の補助事業では認証取得事業者が優遇対象となる制度も設けられています。ただし、利用できる優遇措置は時期や制度改正によって変わるため、申請前に認証制度の公式サイトや各制度の最新情報を確認することが大切です。

申請準備を通じて労務管理を見直せる

働きやすい職場認証の申請では、就業規則や36協定、労働時間、休日、健康管理、教育体制など、さまざまな書類や運用状況を確認する必要があります。そのため、申請準備を進める過程で、自社の労務管理に不足している点や改善すべき課題を把握しやすくなります。

例えば、労働時間の記録方法や教育記録の保存状況、相談窓口の運用方法などを整理することで、法令遵守だけでなく、継続的な職場環境改善につながる仕組みを整備できます。認証取得そのものを目的とするだけではなく、社内管理体制を見直し、将来的な人材確保や定着率向上につなげるきっかけとして活用することが重要です。

申請条件

働きやすい職場認証制度の申請対象は、制度で定められた事業許可を受けているトラック・バス・法人タクシー事業者です。貨物軽自動車運送事業者、第一種貨物利用運送事業者、個人タクシー事業者、福祉輸送限定事業者などは対象外です。また、対象事業者であっても、法令を遵守し、労働時間や休日管理、健康管理、安全衛生、人材育成など、認証基準で定められた取り組みを実施している必要があります。初回申請や上位区分、申請時期の条件は次の表で確認してください。

項目 主な申請条件
対象事業者 制度で定めるトラック・バス・法人タクシー事業者(一部対象外あり)
基本要件 法令遵守および認証基準を満たす取り組みを実施していること
初回申請 一つ星から申請
上位区分 二つ星・三つ星への上位申請は下位区分の認証取得が必要(原則、認証有効期間開始日から1年経過後に申請可能)
申請時期 全認証区分で通年申請が可能

なお、申請時には基準を満たしていることを証明する書類や記録の提出が求められます。必要な社内規程や労務管理資料が不足していると審査に影響する可能性があるため、申請前に書類を整理しておくことが大切です。具体的に準備すべき書類については、次項で詳しく解説します。

申請前に準備する書類・記録

働きやすい職場認証を円滑に申請するためには、認証基準を満たすだけでなく、それを客観的に証明できる書類や記録を事前に整理しておくことが重要です。ここでは、申請前に準備しておきたい主な社内規程や労務・健康管理に関する記録、教育体制を示す資料について解説します。

就業規則や36協定などの社内規程

働きやすい職場認証を申請する際は、職場環境に関する取り組みだけでなく、その内容を裏付ける社内規程を整備しておくことが重要です。特に就業規則や36協定は、労働条件や時間外労働の管理体制を確認するための基本資料として位置付けられています。また、労働条件通知書や安全衛生委員会に関する書類なども、申請時に提出または確認対象となる重要な資料です。

申請前には、最新版の内容になっているか、法改正へ適切に対応しているかを確認するとともに、必要に応じて労働基準監督署への届出状況も確認しておきましょう。規程と実際の運用内容に相違があると審査上の課題となる可能性があるため、運用実態と書類の整合性を保った状態で準備しておくことが、スムーズな申請につながります。

労働時間・休日・賃金に関する記録

認証審査では、適正な労務管理が実際に行われていることを示す客観的な記録も重要になります。勤怠管理システムやタイムカード、出勤簿、賃金台帳、有給休暇の取得状況など、労働時間や休日、賃金管理に関する資料を整理しておきましょう。これらの記録は、法令を遵守した勤務管理が継続的に実施されていることを示す根拠となります。

また、時間外労働や休日労働が発生した場合には、その管理方法や割増賃金の支払い状況についても説明できるようにしておくことが大切です。日頃から正確な勤怠データを蓄積し、必要な資料をすぐ提出できる状態を維持しておけば、申請準備だけでなく、労務管理全体の透明性や業務効率の向上にもつながります。

健康診断やメンタルヘルス対策に関する記録

働きやすい職場認証では、運転者が安心して働ける健康管理体制も重要な評価対象です。定期健康診断の実施状況や結果報告書、再検査対象者へのフォロー記録、ストレスチェックやメンタルヘルス相談体制など、健康保持に関する取り組みを確認できる資料を整理しておきましょう。

さらに、長時間労働者への面接指導や産業医との連携、感染症対策、健康教育などを実施している場合は、それらの実施記録も保管しておくと、自社の取り組みを客観的に示しやすくなります。健康管理は認証取得のためだけでなく、事故防止や離職防止にも直結するため、継続的な記録管理を心掛けることが重要です。

相談窓口や教育・研修制度に関する資料

働きやすい職場づくりでは、従業員が安心して相談できる環境と、継続的な教育体制を整備していることも重要です。ハラスメント相談窓口や内部通報制度の案内、相談対応フロー、担当者の選任状況などが分かる資料を整理しておくと、職場環境改善への取り組みを客観的に示しやすくなります。また、安全教育や新人研修、運転者教育などの実施記録も準備しておきましょう。

研修計画や実施日時、参加者名簿、配布資料などを保管しておけば、教育が継続的に行われていることを説明できます。相談制度と教育体制は、従業員が安心して長く働ける職場づくりを支える重要な要素です。日頃から資料を整理・更新しておくことで、認証申請時だけでなく、社内の人材育成や職場環境改善にも役立ちます。

申請する流れ

働きやすい職場認証を取得するには、申請区分の確認から書類準備、審査、登録まで所定の手順に沿った対応が必要です。事前に流れを把握しておけば、書類不備や手続きの遅れを防ぎ、スムーズな認証取得につなげられます。ここでは、働きやすい職場認証を申請する流れについて解説します。

1. 最新の申請案内書で申請区分と要件を確認する

申請を始める前に、最新の申請案内書で今回利用できる申請区分と手続き上の条件を確認します。制度の対象や星ごとの特徴を改めて説明するのではなく、自社の現在の認証状況が「新規」「継続」「上位区分への申請」のどれに当たるかを特定し、対象となる案内や様式を選ぶことがこの段階のポイントです。

あわせて、本社・営業所のどこを申請対象にするか、申請単位や必要な担当者情報を整理しておきます。最初に申請パターンを確定しておけば、後続の書類準備や費用確認で参照する様式を絞り込めるため、手戻りを減らしやすくなります。

2. 申請書類と証拠書類を準備する

申請区分を確認したら、申請案内書のチェックリストに沿って、提出対象となる申請書と必要書類を申請単位ごとにそろえます。前項で整理した社内規程や記録をそのまま集めるのではなく、どの評価項目の根拠として提出する資料なのかを対応付けておくと、抜け漏れを確認しやすくなります。

複数の営業所をまとめて申請する場合は、共通資料と営業所別資料を分け、ファイル名や管理番号を統一しておくと確認が容易です。提出前にはチェックリストで必要部数や添付対象を照合し、申請時に参照しやすい順番へ整理しておきましょう。

3. 電子申請または郵送で申し込む

必要書類が準備できたら、電子申請または郵送のいずれかの方法で申し込みます。それぞれの手続きや費用の違いは、後述する「働きやすい職場認証制度の申請方法と費用」で詳しく解説します。

申請後は、内容確認を経て審査料の請求が行われます。審査は入金確認後に開始されるため、案内された期限までに審査料を支払うことが重要です。また、提出内容に不備があった場合は補正依頼が届くため、事務局からの連絡を確認しながら速やかに対応しましょう。

4. 書面審査や必要に応じた対面審査を受ける

申請受付後は、提出書類をもとに書面審査が実施されます。審査では、法令遵守や労働時間管理、健康管理、教育体制などが認証基準に沿って確認され、必要に応じて追加資料の提出を求められる場合があります。申請内容と証拠書類に整合性があることが重要なポイントです。

三つ星では、書面審査に加えて対面審査が実施されます。対面審査の対象には、提出書類だけでは把握できない実際の運用状況や職場環境改善の取り組みなども含まれます。追加資料の提出依頼や審査員からの確認事項には期限内に対応し、実際の運用状況を説明できるよう準備しておけば、審査を円滑に進めやすいでしょう。

5. 登録料を支払い登録証書の発行を受ける

審査に合格すると、審査結果が通知され、登録料が請求されます。入金確認後は正式に認証事業者として登録され、認証事業者一覧への掲載や登録証書の発行手続きへ進む流れです。電子申請の場合は審査結果や請求書を申請ポータル上で確認でき、紙申請の場合は郵送で通知を受けます。

登録後は、登録証書に記載された認証区分や事業者情報に誤りがないかを確認し、社内でも認証取得の事実と認証マークの使用ルールを共有しておきましょう。認証事業者一覧への掲載内容も確認しておくと、後の広報や更新手続きで情報の食い違いを防ぎやすくなります。

あわせて、申請時に提出した資料や審査時の確認事項を整理し、次回の継続申請で参照できる状態にしておくことが大切です。登録直後に記録の保管場所や担当者を決めておけば、認証取得後の管理をスムーズに始められます。

申請方法と費用

働きやすい職場認証制度は、電子申請と紙申請から自社に合った方法を選択できます。申請方法によって手続きの負担や審査料が異なるため、事前の確認が重要です。ここでは、申請方法ごとの特徴と必要な費用について解説します。

電子申請は紙申請より審査料を抑えられる

働きやすい職場認証制度では、電子申請を利用すると紙申請よりも審査料が割引されるため、費用を抑えながら申請できます。例えば、一つ星・二つ星では通常の審査料より電子申請の方が安く設定されており、継続申請ではさらに割引が適用される区分もあります。また、オンライン上で申請書や証拠書類を提出できるため、印刷や郵送にかかる手間やコストを削減できる点もメリットです。

一方で、電子申請でも提出書類の不備や添付漏れがあると補正対応が必要となり、審査が遅れる場合があります。事前に申請案内書で必要書類やデータ形式を確認し、内容を十分に点検したうえで提出することが重要です。費用面だけでなく、手続きの効率化という観点からも、電子申請は多くの事業者に適した申請方法といえるでしょう。

紙申請は必要書類をそろえて郵送する

紙申請では、所定の様式を印刷して必要事項を記入し、指定された提出先へ郵送します。電子申請とは異なり、紙面の体裁や署名・押印の要否、提出部数などを確認しながら準備する必要があるため、申請案内書に記載された紙申請用の手順に沿って進めることが重要です。

郵送前には、提出書類一式の控えを残し、送付日や発送方法、追跡番号なども記録しておくと、到着確認や問い合わせの際に役立ちます。補正が生じた場合に差し替える資料をすぐ特定できるよう、手元の控えと送付順を一致させて管理しておきましょう。

費用は認証区分や営業所数によって異なる

働きやすい職場認証制度に必要な費用は、一律ではありません。申請する認証区分が一つ星・二つ星・三つ星のどれかによって審査料が異なるほか、本社以外の申請対象営業所数に応じて加算料金が発生します。さらに、三つ星では対面審査の対象営業所数によって追加費用が必要となるケースもあり、事業規模によって総額が変動します。

また、審査に合格した後は登録料の支払いが必要であり、登録料についても営業所数に応じた加算があります。申請前には、最新の申請案内書で自社の認証区分や営業所数に応じた費用を確認し、審査料・登録料を含めた予算をあらかじめ確保しておくことが大切です。制度内容は改定される場合もあるため、必ず最新情報を確認して申請を進めましょう。

有効期間と継続申請

働きやすい職場認証制度を取得した後も、認証を維持し、より高い認証区分を目指すためには、有効期間や継続申請のルールを理解しておくことが重要です。ここでは、登録証書の有効期間や通年申請の仕組み、上位区分への申請方法について解説します。

登録証書の有効期間は2年間

働きやすい職場認証制度の登録証書の有効期間は、認証区分を問わず原則2年間です。ここで確認すべきなのは認証マークの活用方法ではなく、登録証書に記載された有効期間を社内で管理し、継続申請の対象時期を見落とさないことでしょう。有効期限を過ぎると認証の扱いに影響するため、期限管理を担当者任せにしない仕組みを整えてください。

具体的には、有効期限を台帳や共有カレンダーへ登録し、社内規程や審査時に使用した資料の更新時期と合わせて管理すると効率的です。継続申請に備えて、前回申請から変更した制度や運用を随時記録しておけば、更新時に差分を確認しやすくなります。

現在はすべての認証区分を通年で申請できる

働きやすい職場認証制度は運用の見直しにより、現在は一つ星・二つ星・三つ星のすべての認証区分で通年申請に対応しています。申請期間が限定されていた頃と比べ、自社の準備状況に合わせて申請しやすくなり、計画的に認証取得や更新へ取り組めるようになりました。

ただし、通年申請になったとはいえ、有効期間がある認証の継続申請では更新期間が定められています。更新期限を過ぎると継続扱いにならず、新規申請となる場合があるため、申請できる時期と更新すべき時期は区別して理解することが大切です。最新の申請案内書で対象区分や必要書類、スケジュールを確認し、余裕を持って手続きを進めることで、認証の空白期間を防ぎやすくなります。

上位区分へは段階的に申請する

上位区分を目指す場合は、現在の認証区分を起点に、次の区分で追加される評価項目や審査方法を確認しながら準備を進めます。一つ星・二つ星・三つ星の特徴そのものは前半で整理しているため、ここでは「次の申請に向けて何を追加で整えるか」を把握することが重要です。

例えば、二つ星では自主性・先進性に関する取り組み、三つ星では追加の認証項目や改善方針・目標・行動計画、推進体制などを確認し、現状との差を洗い出します。次回申請までの改善項目に優先順位を付け、担当者と期限を決めて進捗を管理すると、上位区分への準備を日常業務へ組み込みやすくなります。

 特定技能外国人ドライバー受け入れの関係

働きやすい職場認証制度は、特定技能外国人ドライバーを受け入れる事業者にとっても重要です。自動車運送業分野では、バス・タクシー事業者に働きやすい職場認証の取得が求められます。トラック事業者の要件は、同認証を取得するか、Gマーク認定を受けた安全性優良事業所を有することです。また、受け入れ企業には、日本人と同等以上の待遇の確保や適切な支援体制の整備なども欠かせません。

そのため、認証取得は単なる採用ブランディングにとどまらず、外国人ドライバーを受け入れるための職場環境整備にもつながります。ただし、実際の受け入れには、認証・認定に関する要件のほか、分野別の受け入れ要件や在留資格に関する条件も満たす必要があります。人材不足への対応を見据える事業者は、自社の事業区分に応じた要件を確認し、外国人材の受け入れ準備を計画的に進めることが重要です。

 関連制度との違い

働きやすい職場認証制度は、運送業界に特化して運転者の労働環境や職場改善への取り組みを評価する制度です。一方で、運送事業者が活用できる認証・評価制度には、安全管理や健康経営など目的が異なるものもあります。それぞれ評価対象や取得目的が異なるため、自社の課題に応じて使い分けることが重要です。

制度名 主な目的 主な評価内容
働きやすい職場認証制度 職場環境改善・人材確保 労働条件、労務管理、健康管理、教育、安全衛生など
Gマーク(安全性優良事業所) 輸送の安全性向上 安全管理体制、事故防止、法令遵守など
健康経営優良法人 従業員の健康増進 健康管理、健康投資、職場環境改善など

特に働きやすい職場認証制度は、運転者が安心して働ける環境づくりを「見える化」する制度であり、自動車運送業分野の特定技能外国人ドライバーを受け入れる際の要件にも関わります。一方、Gマークは輸送の安全性、健康経営優良法人は従業員の健康保持・増進を主な目的としており、働きやすい職場認証制度とは重点を置く評価領域が異なる点が特徴です。複数の制度を組み合わせて活用すれば、採用力や企業の信頼性向上につながる体制を構築できるでしょう。

 取得する際の注意点

申請時だけ書類を整備しても、その後に法令違反や労務管理上の問題が発生すると、認証の維持に影響する可能性があります。また、虚偽申請や認証マークの不適切な使用は認証取消しの対象となるため、制度の運用ルールを十分に理解しておく必要があります。

認証取得後は、登録証書の有効期間と継続申請の期限を管理し、期限前に必要な手続きを始められる体制を整えましょう。事業者情報や認証区分に変更が生じた場合の届出方法も事前に確認し、認証マークは定められた使用ルールの範囲内で掲載することが大切です。

 取得後に行いたい活用方法

認証取得後は、認証マークを掲載する媒体と担当者を決め、求人票、採用サイト、会社案内などで表記を統一しましょう。認証区分や具体的な職場改善策も併せて示すと、認証の根拠を求職者や取引先へ伝えやすくなります。

従業員アンケート、労働時間、安全衛生教育の記録を定期的に確認し、改善項目・担当者・期限を管理します。取り組みの進捗を記録して社内外への発信内容を更新すれば、次回の継続申請や上位区分申請に必要な資料としても活用できます。

 制度を活用して職場環境の改善につなげよう

働きやすい職場認証制度は、運転者が安心して働ける職場環境への取り組みを客観的に示せる制度です。認証取得を目指す際は、一つ星・二つ星・三つ星の違いや認証基準を理解し、自社の状況に合った区分を確認したうえで、労働時間や休日、健康管理、人材育成などの取り組みと必要書類を整理することが重要です。

また、認証は取得して終わりではありません。取得後は認証マークを求人や企業PRに活用するとともに、職場環境の改善を継続し、必要に応じて継続申請や上位区分への申請にも備えることが大切です。制度の目的や申請要件を正しく理解し、人材の確保・定着につながる職場づくりを進めていきましょう。

目次

Service

TRYESのサービスについて

訪問対面型サービス

燃費・事故データの構築から、法定12項目を含むドライバーミーティングの実施、経営者への報告まで、安全活動全体をアウトソーシングできるサービスです。25年以上の現場経験を持つ弊社から、専門スタッフが訪問し、管理者の負担を大幅に軽減します。

詳しく見る
ドライバーミーティングの様子
定額クラウドサービス

法定12項目をラジオ風の解説動画とクイズ形式の資料で学べるほか、ドラレコ映像を使ったKYT動画・安全教育スライド・ワンポイント動画など500本以上のコンテンツを定額で利用可能。紙でもスマホでも対応しているため、点呼時や荷待ち中など現場のすき間時間を活用できます。議事録や受講記録は自動で簡単に出力できます。

詳しく見る
TRYESレポートの教材イメージ

CONTACT

無料サンプル

安全教育のマンネリにお悩みの方へ。
実際の教材を無料でお試しください。

ダウンロードはこちら

お問い合わせ

お気軽にご相談ください。
通常1〜2営業日以内にご返信します。

お問い合わせはこちら
icon