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知らないとマズい!「特定の運転者に対する特別な指導・適性診断」を徹底ガイド!

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運送業にとって「安全」は一番大切ですよね。でも実は、トラック協会の巡回指導において毎年必ず不適切判定のトップクラスに挙がるのが、特定のドライバーさんへの「特別な指導や適性診断」なんです。
ルールをしっかり守ることは、行政処分などの重大なリスクから会社を守ることにもつながります。今回は、初任・事故惹起(じゃっき)・高齢運転者に義務付けられている指導や適性診断について、ポイントを分かりやすくお伝えします。

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目次

特定の運転者に対する特別な指導とは

貨物自動車運送事業輸送安全規則第10条第2項に基づき、運送事業者が「特定運転者(初任・事故惹起・高齢)」に対して実施しなければならない義務が、法令で定める「特別な指導」です。

この記事では、具体的な指導内容、必要な指導時間、および義務付けられている適性診断の種類と時期を解説します。これらを正しく理解し実践することで、巡回指導での指摘を回避し、事業の健全な継続を図ることが可能です。

なぜ今「特定運転者」への対応が急務なのか

なぜ、この指導や診断を徹底しなければならないのでしょうか。その最大の理由は、行政(地方運輸局)や適正化実施機関によるチェック体制が極めて厳しくなっているためです。

巡回指導で極めて否認されやすいという厳しい現実

地方の適正化実施機関(トラック協会など)が公表している巡回指導結果において、「特定の運転者に対する特別な指導」や「適性診断の受診状況」は、例年不適切(否)と判定されるワースト項目の常連となっています。

たとえば、神奈川県トラック協会(適正化実施機関)の令和4年度データを見ても、特別な指導の実施状況に関する項目は、巡回指導の否判定率でワースト1位(46.8%)を記録しています。また、適性診断の受診状況もワースト4位(27.1%)にランクインしており、全国的に見ても非常に多くの事業者が対応不足を指摘されています。

「重点指導項目」ゆえのペナルティリスク

これらが形だけのルールではない理由は、巡回指導における「重点指導項目」に指定されているからです。

巡回指導の総合評価はA〜Eの5段階で判定されますが、重点指導項目に1つでも「否(不適切)」があると、それだけで全体の総合評価が1段階強制的に引き下げられます。

もし評価が「D」や「E」に落ちてしまえば、改善報告書の提出を求められるだけでなく、運輸支局への通報を経て、会社に「行政監査(運輸局による直接査察)」が入るリスクが跳ね上がります。未実施の状態で万が一事故を起こせば、即座に「車両停止」などの重い行政処分に直結するのです。

事業用自動車のドライバーには、道路を共有する他者への配慮を含め、特に高い安全意識と能力が要求されます。そのため、特定の背景を持つ運転者に対し、継続的かつ計画的に指導を行うことは、事業者の法的な義務であると同時に社会的責任でもあるのです。

対象者の定義と義務付けられた指導・適性診断

「貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針(平成13年国土交通省告示第1366号)」では、以下の3つのカテゴリーに該当する運転者を「特定の運転者」と定め、特別な指導と適性診断の受診を義務付けています。

初任運転者:プロとしての第一歩を支える指導

自社に運転者として新たに採用された者のうち、過去3年間に他のトラック運送事業者で運転者として選任されたことがない者を指します。


座学指導:合計15時間以上 指針に定められた「12項目」の一般的な指導監督を15時間以上実施します。なお、このうち「トラックの構造上の特性(車高、視野、死角、内輪差、制動距離など)」や「貨物の積載方法」に関する指導については、机の上の講義だけでなく、必ず実際のトラック(実車)を用いて、視覚的・体感的に指導する必要があります。
実技指導:実際にトラックを運転させ、指導員が助手席に同乗して運転技術や安全確認の癖を指導する「添乗指導」を20時間以上実施する必要があります。
適性診断(初任診断): 初めてトラックに乗務する前に、自動車事故対策機構(NASVA)などの認定機関による「初任診断」を受けさせます。
実施時期: 原則として、事故やトラブルを防ぐため、初めてトラックに乗務する前にすべての指導と適性診断を完了させなければなりません。
  • 座学指導:合計15時間以上 指針に定められた「12項目」の一般的な指導監督を15時間以上実施します。なお、このうち「トラックの構造上の特性(車高、視野、死角、内輪差、制動距離など)」や「貨物の積載方法」に関する指導については、机の上の講義だけでなく、必ず実際のトラック(実車)を用いて、視覚的・体感的に指導する必要があります。
  • 実技指導:実際にトラックを運転させ、指導員が助手席に同乗して運転技術や安全確認の癖を指導する「添乗指導」を20時間以上実施する必要があります。
  • 適性診断(初任診断): 初めてトラックに乗務する前に、自動車事故対策機構(NASVA)などの認定機関による「初任診断」を受けさせます。
  • 実施時期: 原則として、事故やトラブルを防ぐため、初めてトラックに乗務する前にすべての指導と適性診断を完了させなければなりません。

事故惹起(じゃっき)運転者:事故の芽を摘む再指導

 

死者または重傷者を生じた交通事故を引き起こした者、あるいは軽傷(負傷者がいる事故全般)を生じた事故を引き起こし、かつ過去3年間に事故歴(負傷者のいる事故)がある者を指します。

特別な指導: 交通事故の実例分析や、自身の生理的・心理的要因の把握など、定められた項目について合計6時間以上実施します。安全運転の実技指導も可能な限り実施することが望ましいとされています。
適性診断(特定診断): 事故を引き起こした後の最初の乗務までに、事故の状況や過去の経歴に応じて「特定診断Ⅰ」または「特定診断Ⅱ」を受診させます。

死者または重傷者を生じた交通事故を引き起こした者、あるいは軽傷(負傷者がいる事故全般)を生じた事故を引き起こし、かつ過去3年間に事故歴(負傷者のいる事故)がある者を指します。

  • 特別な指導: 交通事故の実例分析や、自身の生理的・心理的要因の把握など、定められた項目について合計6時間以上実施します。安全運転の実技指導も可能な限り実施することが望ましいとされています。
  • 適性診断(特定診断): 事故を引き起こした後の最初の乗務までに、事故の状況や過去の経歴に応じて「特定診断Ⅰ」または「特定診断Ⅱ」を受診させます。

高齢運転者:身体機能の変化に対応する指導

 

65歳以上のすべての運転者を指します。

特別な指導: 適性診断の結果に基づき、加齢による身体機能の変化に応じた安全運転方法について、運転者自らが深く理解できるよう個別に指導します。
適性診断(適齢診断): 65歳に達した日(誕生日の前日)から1年以内に1回受診させ、その後は75歳に達するまでは3年以内ごとに1回、75歳以上の者は1年以内ごとに1回の受診が義務付けられています。
実施時期: 適性診断の結果が判明した後、遅滞なく(速やかに)実施しなければなりません。

65歳以上のすべての運転者を指します。

  • 特別な指導: 適性診断の結果に基づき、加齢による身体機能の変化に応じた安全運転方法について、運転者自らが深く理解できるよう個別に指導します。
  • 適性診断(適齢診断): 65歳に達した日(誕生日の前日)から1年以内に1回受診させ、その後は75歳に達するまでは3年以内ごとに1回、75歳以上の者は1年以内ごとに1回の受診が義務付けられています。
  • 実施時期: 適性診断の結果が判明した後、遅滞なく(速やかに)実施しなければなりません。

記録を残さなければ「実施していない」のと同じ

特別な指導や適性診断をどれだけ熱心に実施したとしても、法律で定められた形できちんと記録を残していなければ、巡回指導では「未実施(やっていない)」と判定されてしまいます。

指導・診断の実施後は、必ず以下の帳票類を正しく整理し、定められた期間保存しなければなりません。

  • 指導記録簿の作成: 実施した日時、場所、指導内容、指導者名、および受講した運転者名を具体的に記録します。
  • 教材・資料の添付: 指導に使用したマニュアル、テキスト、使用した資料のコピーなどを、必ず指導記録簿に添付しなければなりません
  • 運転者台帳への記載: 特別な指導を行った年月日と内容、および受診した適性診断の種類と結果の所見を、個別の「運転者台帳」へ遅滞なく(速やかに)記載します。
  • 保存期間(最重要):
    指導記録簿: 実施した日から3年間の保存が義務付けられています。
    運転者台帳: 運転者が退職・解任された後も、3年間保存しなければなりません。

まとめ

特定の運転者に対する教育は、単なる社内ルールではなく、貨物自動車運送事業輸送安全規則 第10条等に定められた重い法的義務です。

これらを確実に実施し、その記録を適切に保存することが、巡回指導で「A評価」を勝ち取り、ひいては会社の信用とドライバーの命を守ることに直結します。まずは自社の運転者の年齢や事故歴、採用時期を再確認し、教育計画に漏れがないか点検することを推奨します。

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